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10年に一度の大寒波が襲来!日本全国で異常気象の影響とは?

はじめに

この冬、日本は10年に一度とも言われる大寒波に襲われ、全国各地で異常な寒さや豪雪を見舞われました。その影響は道路交通や電力需給に困難をもたらし、さらには日本周辺の海水温の変化や温暖化による海洋生態系への影響も懸念されるようになっています。この記事では、その大寒波の原因と影響について詳しく解説します。

大寒波

10年に一度の大寒波

今回の寒波は、10年に一度のレベルであり、第1波のピークは18日まで続く。先週の暖かさから一転し、16日後半から冬型の気圧配置が強まり、冬一番の強い寒気が入ってきた。さらに第2波の影響も予想されており、大変厳しい冬の寒さが続くことが予想される。

初雪、初氷、初霜の観測

17日には全国的に平地でも雪の目安となる上空1500メートルで-6℃以下の寒気が覆い、西日本でも-9℃以下の強い寒気が流れ込んだ。 17日には九州・中国・四国・近畿・東海・北陸の15府県で初雪が観測され、18日には九州から初氷や初霜の観測があった。

衛星画像では、日本海や黄海には大陸からの強い寒気の吹き出しに伴う筋状の雲が見られ、日本海には特に雪雲が発達したJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が明瞭になっている。

次の第2波の影響

次の第2波の影響はクリスマスを過ぎることが予想されており、特に西日本では平年よりも大幅に気温が低い寒気が流れ込む見込みである。上空1500メートルの気温は平年よりも10℃前後も低くなっており、21日をピークに西日本の上空には-12℃以下の非常に強い寒気が流れ込む予想である。この寒気の強さは真冬でも稀なレベルである。

このような厳しい寒波は、交通機関や生活環境に大きな影響を与えることが予想されるため、地域住民にとっては十分な対策が求められます。

 

電力需給の逼迫

大寒波により、全国規模で電力の需給が逼迫している。また、火力発電所の燃料であるLNGの調達難が原因とされ、需給逼迫が続くスポット市場の取引価格は史上最高値を記録している。

電力使用率の急増

1月8日の平均気温は2020年と比べて約8℃も低下し、九州では過去最大の電力需要を記録した。1月12日も電力需給の逼迫は続き、関西電力エリアでは電力の使用率が99%に達した。電力会社は節電を呼びかけているが、電力の需給は綱渡り状態だ。

日本卸電力市場の取引価格が急騰し、1月12日のスポット市場の取引価格は史上最高値を記録した。火力発電所の燃料であるLNGの調達難が原因とされており、LNGのスポット価格も大幅に上昇している。

電力需要の急増に対応する難しさ

三井物産もLNGの需要見通しが不透明な中で、寒波による電力需要の急増に対応するのが難しいと説明している。このような状況は、今後も続くと予想されるため、家庭や企業は節電対策を見直し 、電力会社は供給体制の強化が求められます。

また、再生可能エネルギーの導入や電力供給インフラの改善も、今後の課題として検討されるべきでしょう。

 

海水温の影響

最近の日本周辺の海面の水温の状況を見てみると、図1は、先月12月26日と今月1月21日の海面の水温の平年との差を見たものです。日本周辺の多くの海域で平年より高い水温になっています。これが今週の大寒波時の大雪の一因になっている可能性が考えられます。

平年より高い水温の原因

特に暖水渦の影響を受けている東北沖・北海道南東や黒潮続流の影響を受けている海域では、海面も海面下も平年より高い水温になっています。また、日本海では海面も海面下も平年より水温が高くなっています。

日本海の水温が高い原因として対馬暖流が強く、日本海に暖かい海水を運んだことが考えられます。この高水温が蒸発による水蒸気を供給することで、大気の要因と共に、今週の大寒波時の大雪の一因になっている可能性がある。

海洋熱波の影響

海洋熱波とは、数日から数年にわたり急激に海水温が上昇する現象です。その発生頻度は過去100年間で大幅に増加しており、海洋生態系に与える影響が危惧されています。日本周辺の海面では、北日本東方、日本海、北関東沖、東海沿岸、東シナ海などが海洋熱波になっています。

黒潮大蛇行による冷水渦では厳しい海洋寒波になっています。海の変化は、漁業、海運、エネルギー、天候など様々なことに影響し、今後も対策が求められるでしょう。

 

温暖化との関連

32年ぶりの大寒波に温暖化が影響していることが、生物資源学研究科の立花義裕教授によって発見されました。これにより、今後日本や北米に強い寒波が襲来する可能性が高まり、異常気象の頻度も増えるかもしれません。豪雪災害対策や寒波対策を強化する必要があります。

温暖化による海洋生態系への影響

昨年の冬には、西日本を中心に記録的な大寒波があり、北陸地方では記録的な豪雪も観測されました。一方、北極ではアラスカ沖の北極海の海氷が観測史上最も少なく、海氷の穴ができたことで暖穴と呼ばれる現象が起こりました。

この暖穴が北極上空の気温上昇をもたらし、北極の寒気と中緯度の暖気の境界で吹く偏西風が北へ迂回させられ、偏西風の南北への蛇行を引き起こします。その結果、北極の寒気は押し出され、東アジアと北米に寒波をもたらすという新説が提唱されました。

寒波と異常気象の増加に対する対策

この研究成果は、北極海アラスカ沖の海氷激減が中緯度の異常気象をもたらす可能性を示し、今後は暖穴が拡大することが予測されます。これに伴い、日本や北米に強い寒波が襲来する可能性が高まり、異常気象の頻度も増えるかもしれません。

したがって、豪雪災害対策や寒波対策を強化し、温暖化対策も含めて総合的な対応が求められます。

 

まとめ

今回の大寒波は10年に一度とも言われる厳しい寒さが続き、交通機関や電力供給に影響を与えただけでなく、温暖化や海水温の上昇が海洋生態系や異常気象に関連していることも明らかになっています。今後も寒波や豪雪災害が続くことが予想されるため、地域住民や関係者は十分な対策を講じる必要があります。さらに、温暖化対策や海洋環境への対応も今後の重要な課題となるでしょう。今回の大寒波は、気候変動や気象現象に対する理解を深める良い機会と捉え、今後の対策や研究に役立てていくことが求められます。

 

よくある質問

Q1: なぜ今年の冬は大寒波が発生したのですか?

A1: 今年の冬は、冬型の気圧配置が強まり、冬一番の強い寒気が入ってきたため、大寒波が発生しました。

Q2: 大寒波による影響は何ですか?

A2: 大寒波による影響は、道路交通や電力需給の困難、海洋生態系への懸念などがあります。

Q3: 大寒波の寒波のピークはいつまで続くのですか?

A3: 大寒波の寒波のピークは18日まで続きます。

Q4: 電力需給が逼迫している理由は何ですか?

A4: 電力需給が逼迫している理由は、大寒波による電力需要の急増と火力発電所の燃料調達難が主な要因です。

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