空腹時の血糖値の基準値・正常値
健康診断などで血液検査で必ずチェックされるのが血糖値です。
血液中に糖分がどれだけ含まれているのかを見ることで、食生活のバランスから糖尿病まで判断できます。
人間の体は糖分が体に入るとそれを分解してエネルギーに変えます。血液にも糖分が入り、体中に運搬されます。
食事後すぐは当然、糖分を含んでいるので血糖値も高くなります。
そのため食事内容によって、食べた時間によって大きく変わってくるので判断しにくく、食事を抜かして空っぽ状態の時に診断することが多いです。
糖と言ってもブドウ糖のことで、通常はエネルギーに変えるためにインスリンが分泌されていますが、このインスリンの働きが弱い、インスリンが追い付かないほど糖分が多い時などは血中に糖分が出てしまうのです。
もちろん、エネルギー源ですのである程度は必要ですが、多すぎると血管を固くしたり、ドロドロ血液にしたり、糖尿病につながるので放置してはいけません。
空腹時の血糖値の基準は正常値は110とされています。さらに好ましいのは100以下ですので、ここをボーダーラインにして考えると良いでしょう。
また、110から126までなら空腹時高血糖と分類されています。
これはインスリンが不足している可能性があります。食後に糖分が体に入ってきた時にインスリンが頑張って作用してくれます。
しかし、それが続かず食事後時間がたった頃に、しっかりとインスリンが分泌されず血糖値が上がってしまうのです。
糖尿病の予備軍と考えても良いでしょう。
生活全般での糖分の摂取量を見直すのも基準値を正常値に戻す方法の1つです。
糖尿病の可能性大と判断される血糖値の基準値は126以上です。
これに食後の血糖値も加えて判断されますが、基準値を大きく上回っている状態は変わりありませんので、食生活や運動などを変える必要があります。
糖分や脂質を減らして、その吸収を穏やかにしてくれる野菜や海藻などを多く摂るように心がけましょう。
また、糖分というと甘いものというイメージがありますが炭水化物にも多く当分は含まれています。
白米や麺類などの主食を多く食べ過ぎないように気を付けて、さらには運動を取り入れることも必要です。
血糖値だけでも大きなヒントになりますので、基準値をみて自分がどのポジションにいるのかを把握しておきましょう。
また、正常値ではあったけど去年より上がっているなら、少しずつ蓄積されてきているので生活を正すようにしましょう。
空腹時に血糖値が上がる?!その原因と対策
空腹時に血糖値が上がっていた時は4つの原因が考えられます。
両親のどちらかが肥満体質だった際は、血糖値が高いのは遺伝体質と見ていいです。おそらくですが、中性脂肪が身体に溜まりやすい体質と想定されます。
そして、本人も肥満である可能性が高いことから、体内にインスリンの分泌量が不足しているのが高血糖の理由と言えます。
対策としては、適度に運動をする、よく噛んで食べるなどが挙げられます。
毎日3kmほど散歩をする生活をすれば、空腹時の血糖値を引き下げてくれます。
あと、肥満の原因には早食いも絡んでいるので、ゆっくりと食べる生活をしましょう。
ご飯ではなく食パンを食べるようにするのも良い手法です。
パンは耳の部分がやや硬いことから、よく噛んで食べる必要があります。なので、量を多く食べられないため、肥満対策になります。
チョコやジャム類は高カロリーにつながるので、何もかけずに食べるといいです。
例えば職場の人間関係に常に悩んでいて、仕事に行くのが嫌だと感じていたとします。
その時は、空腹時に血糖値を計ると日頃よりも上昇している場合がほとんどです。
ストレスを感じている時は、脳が常に活動的になっていることから、全身の筋肉がすぐにでも動かせる状況です。
筋肉を動かすには、体内を動かす源であるブドウ糖を準備する必要が生じます。そのため、血糖値が上昇していても不思議ではないです。
対策は人間関係をどうにか修復して、悩まなくて済むようにすることです。
喫煙は脳の交感神経を刺激するので、血糖値を高くしてインスリンの活動を鈍くさせる要因になります。
煙草を吸わない人よりも糖尿病になりやすいため、できる限り吸わないようにしたほうが無難です。禁煙を開始した時は、口が寂しいと考えてもおかしくないです。
なので、煙草の代わりにガムを噛むようにすれば効果的です。
暴飲暴食も血糖値を上げる原因です。
血糖値は沢山飲食すると、その摂取した物の糖質の量により影響されるため、糖質を摂り過ぎるとインスリンの分泌が間に合いません。
特に糖質が沢山含まれている炭水化物や脂質が豊富な肉類は、カロリーの摂り過ぎにつながり、血糖値を高める結果になりやすいです。
野菜も一緒に摂取していればある程度なら対策できます。
食事中に烏龍茶や緑茶を飲んだりするのも悪くないです。
ただ、食べ過ぎが要因なので、暴飲暴食は避けておいたほうがいいです。
満腹まで食べず、腹八分目に控えておけば身体に害を及ばさなくて済みます。
血糖値を急上昇させない3つの方法
血糖値が急上昇すると、体は血糖値を下げるためにインスリンを大量に分泌します。
インスリンは、使いきれない糖を脂肪に変えて蓄えるので、大量に分泌された場合、太りやすくなってしまうのです。
そのため、インスリンは肥満ホルモンとも呼ばれているのです。
体に脂肪を溜め込む働きがあるホルモンはインスリンだけなので、インスリンを過剰に分泌しないように気を付けることで、肥満を防ぐことができます。
食事をした後に血糖値が急上昇して、すぐに正常値に戻るパターンを繰り返すと、突然死や認知症を招く危険があると言われています。
人間の体は、炭水化物を摂取すると、それがブドウ糖に変わり、膵臓からインスリンが分泌されます。
血糖値の異常が原因で発症する病気といえば、糖尿病が有名です。
食後に起こる血糖値の急上昇は、動脈硬化の原因なることあるので、注意が必要です。
最近は、多くの日本人が定期的なダイエットを行っています。
ダイエットを行う場合も、血糖値のコントロールが必要となります。
血糖値を急上昇させないためには、3つの方法が考えられます。
一つ目は、ゆっくり噛んで食べることです。
よく噛んで食べると、早食いを防ぐことができます。
満腹感を得る前に食べ過ぎないように気を付けることで、ダイエット効果も期待できます。
二つ目は、糖の吸収が緩やかな低GI値の食品を食べることです。
低GI値の食品を食べることで、血糖値が急激に上がるのを避けることができ、その結果、脂肪を溜め込むこともなくなります。
炭水化物の中で、最もGI値が低いのは、そばで、次が玄米です。
玄米が苦手な人は、白米と混ぜて使うと、それほど違和感なく食べることができます。
果物では、ベリー系や柑橘系が低GI値です。
ベリー系の果物も、柑橘系の果物も、美味しくてビタミンが豊富です。
果物は、美容にも良く、カロリーも低いので、ダイエット中も強い味方となってくれます。
お酒は、焼酎などの蒸留酒であれば糖質は含まれません。
三つめは、食べる順番を変えることです。
同じメニューであっても、食べる順番を変えると血糖値の急上昇を防ぐことが可能なのです。
野菜やきのこ類には、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は、糖の消化と吸収を遅らせることができるので、食事の最初に食べます。
それから、肉、魚などのタンパク質を食べ、ご飯を食べるようにすると、炭水化物の取り過ぎを防ぐことができ、血糖値の急上昇を避けることができるわけです。
知っていて損はしない!血糖値とダイエットの関係
血糖値とはその名の通り、血液中にどれだけ糖が含まれているかを示した値です。
その値が低いほど糖が少なく、値が高いほど糖が多いということになります。
血糖値を大きく左右するのが食事です。どんなものを食べた、またどんな順番で食べたかによってその上昇の仕方も値も変わります。
通常人間の体では、血糖値を上げるグルカゴン、下げるインシュリンの2つの作用によって血糖値は調整されています。
血糖値がどんどん上がっていくことによってインシュリンが分泌され、糖をエネルギーとして筋肉や様々な臓器に送るのですが、余ってしまった分は脂肪として蓄えます。これが肥満の原因の1つです。
体内の糖がエネルギーとして使われたことによって、余ることがなければ脂肪になることもありません。
しかし余った分だけどんどん脂肪になってしまうことから血糖値はダイエットと大きな関係があるのです。
インシュリンは糖をエネルギーとして体中に送り出す一方で脂肪にしてしまうという働きがあります。
その上脂肪分解を助けるホルモンの働きをも阻害してしまうため、ダイエットの大敵なのです。
これを防ぐためには血糖値の上昇を緩やかにする必要があります。
急に上げてしまってはどんどん体内に蓄積されていってしまいます。
ゆっくり上昇させることを意識することで、インシュリンの分泌量を抑えることができます。
血糖値を抑えるために一番効果的なのが食生活の改善です。
・炭水化物を控える
炭水化物は数値を急上昇させてしまいます。たくさん摂取するのを控え、また玄米や雑穀米などミネラル分を含んだものを選ぶようにするとよいでしょう。
・野菜や果物を積極的に食べる
野菜や果物に含まれている食物繊維は、数値の急上昇を抑えてくれる働きがあります。そのため食事の最初に食べることによってその後に食べる炭水化物などによる血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
・水やお茶を飲む習慣を身に着ける
ジュースやコーヒーなどは水分補給のうちには含まれません。水やお茶を飲むことを習慣づけることによって代謝を上げたり、また血液の流れをよくするなどの効果があります。
・甘いお菓子、スナック菓子などの食べ過ぎに注意する
お菓子には白い砂糖がたっぷり含まれています。またスナック菓子には油や塩分がたっぷり含まれています。これらが数値の急上昇を招くためなるべく控えましょう。
・揚げ物などの油を控える
油分を多く摂取してしまうと数値の上昇状態が長く続いてしまいます。揚げ物は控え、炒め物では油を敷かないなどの工夫をしましょう。
このように血糖値というのは私たちの日常的な食習慣によって改善でき、またダイエットにも大きな影響を及ぼすのです。
糖尿病は食事で治る!血糖値を下げる食べ物
発症するのが働き盛りの年代に最も多い糖尿病は、発症後は完治することが難しいため、一生付き合っていく覚悟が必要となる病です。
最も怖いのが、状態をそのままにしておくことで症状が進行し、合併症などを誘発してしまうことです。
こうなると、ただでさえ苦しい病であるのに、更なる苦しみを味わうことになってしまいます。
糖尿病になると、血液の中の血糖値が異常に高い状態が続きます。
高い血糖値は、インスリンの働きが低下することで起こります。
このインスリンの働きによって、筋肉・細胞の受容体が糖分を取り込んで利用するのですが、肥満や運動不足で受容体の働きが鈍ってくると、インスリンを出しても糖分の利用が難しくなります。
従って、血糖値を正常値に戻しインスリンの働きを活発化させるためには、受容体の働きをよくする必要があり、そのためには、食事を改善し、血糖値を下げる食べ物をとるようにしたり、慢性的な運動不足を解消する必要があります。
まず、糖尿病を改善する食事の目的は、過食やまとめ食いを避けて、受容体の働きをよくしてインスリンを活発化させることにあります。
インスリンが働きやすいようにする食事をとると、糖分を充分に利用することができるようになり高い血糖値の改善につながり、膵臓に余分な負担をかけなくて済むようになります。
既に、糖尿病の治療中の場合でも、食事療法は有効となります。
薬だけで血糖値を抑えることは難しいため、適度な食事や運動で投薬の効果を高めることに役立ちます。
それでは、血糖値を下げる食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか。
まず、野菜では、玉ねぎ、アロエ、緑黄色野菜、キノコ、レモンなど、調味料では、お酢やオリーブオイルが有効で、大豆類の豆腐、納豆、あげ、豆乳など、最近人気のおからパウダーなどもよいでしょう。
さらに、お茶類として、ゴーヤ茶、グアバ茶、日本茶、ウーロン茶などもおすすめとなります。
また、食事の際には食べる順番にも注意が必要です。ご飯、パンなどの炭水化物は血糖値を急上昇させますので、主食ではなく副食から先に食べるようにします。
特に、炭水化物の消化吸収を阻害する食物繊維を先に取ることで、血糖値が上昇しにくくなるので、野菜、海藻、キノコを先に食べるのが良いです。
その後に、肉や魚を食べ、炭水化物系はなるべく最後にまわします。
加えて、調味料などにお酢やオリーブオイルを利用するとさらに効果的な食事が可能となります。